九州大学ワンダーフォーゲル部【今週の一枚】   

平尾台合宿(2010.3/16~3/18)~洞窟探検~(写真:みやもと、文:むらかみ)

○パーティー 7人
*3月16日*
合宿1日目。まずはひきの号で天神バスセンターから小倉まで移動。


今回合宿初参加のひらばやしさん。お茶目な写真をいくつも残して下さった。

小倉駅にて、モノレールに乗り換え。風が強くて寒いが、よく晴れた。
モノレールは初めて乗ったけれど、
思ったよりもゆったりとした速度だった(時速50キロ前後)

モノレールは澄み切った青空と、活気溢れる小倉の街の間を悠々と走って行った。



このレールの上をチャリで走ったらきっと愉快なことになると思う。

その後JR に乗り換えて志井公園駅から石原町駅に向かう。
石原町駅から出たのとほぼ同時に、カルスト号が迎えに来てくれた。



カルスト号は地元の人の要望で運営しているらしく、実は赤字経営らしい。
これで平尾台へと登っていく。
最初青々と茂った木々に囲まれていたが、登るにつれ木は姿を消していった。
下界がずいぶんと遠くまで見渡せるようになったころ、突如目の前に開けた丘が現れた。
透き通るような空の下、金色のススキが波のように揺れ、
そのなかに白い鍾乳石がいくつも浮かんでいた。

と、いうことで平尾台自然観察センターに到着。

自然観察センターでは平尾台に関しての映画や展示品を見たり、
クイズに挑戦したり説明を聞いたりして、とても楽しめた。
その後目白小屋へ。
目白小屋は古くて隙間が多かったが、トイレは水洗で水場もあり、
おまけに畳まであったので山小屋としては最高だったと思う。
あと気安いおっちゃんがいた。


目白小屋管理人の矢野さん。話しやすい方で、とても親切にしてくださった。
下は目白洞にて詳しい解説をしていただいている様子。


目白洞はこの合宿で初めて入った洞窟だ。
道がきちんと整っており、普通に歩けば汚れないはずだったが、
なぜか泥だらけになっていた人が3名ほどいた。
その後は小屋近くの庭のような場所で木登りや岩登りをした。

平尾台は登れる場所が多くて楽しかった!!
夕食は小屋で肉みそチャーハンを作って食べた。
今回の合宿では様々な場面でみやもとさん手作りの肉みそをいただいたが、
どの料理に入れてもとてもおいしかった。
小屋ではテントを張り、その中で寝た。


私は寒さのせいでなかなか寝付けず、ようやく寝ついても5回も起きてしまったほどだが、
なぜか一晩外で寝て熟睡できた人が1名ほどいた。

*3月17日*
合宿2日目。午前中は平尾台の山々を縦走した。
この日は本当に雲ひとつない、「快晴」だった。
晴れた平尾台の景色を存分に楽しむことができて満足だ。


巨大ドリ―ネ。


平尾台のススキ林が風に揺れる様子はとても美しかった。
本来野焼きが2月に行われるので、すでにこの時期は黒焦げになっているはずだったが、
雨などのせいで4回も延期され、3月19日に行われることになっていた。
ぎりぎりでススキ林を拝むことができたのはラッキーだった。


午後から千仏洞に行った。
千仏洞は最初の方は照明がちゃんと付いて歩きやすい観光洞である。
普通に歩けば15分程度で終わるが、そう素直に進まないのがワンゲラー。
壁の側面のいたるところに穴があったので、ほかの観光客をしり目に、
あっちから入ったりこっちから出たり岩を登ったり壁に這いつくばったりしていた。
なんか、行く先々で何度も同じカップルに会って申し訳なかった(らしい)。


目がきらっきらのY田さん。
照明があるのは洞窟全体の3分の1程度。
照明がなくなった後は水につかりながら、這いつくばって進むところもある、
とおみやげ屋のおばちゃんが言っていたけど、本当にその通りだった。




滝は文字通り息がつまるほど寒かった。
これに立ち向かうごとに、進むのをどれほど躊躇したことか。

だが進む。
滝をくぐるごとに、テンションが上がっていった自分が恐ろしい。


↑洞窟を出た直後。海水浴を終えたようないでたちで、
みんなニッコニコしているが、実はもんのすごく寒い。
あの時はテンションがハイになりすぎてぶっとんでいたが、
今冷静になって反省すると、心配もたくさんかけてしまったし、
なによりも無防備すぎたと思う。
もっと洞窟の危険性を知らなくてはならないと思った。

無事一日が終わる。

*3月18日*
合宿3日目。今日は天気が悪かった。今日は清龍の滝を見た後、清龍洞に行った。
千仏洞よりもとても広く、しかし千仏洞のような照明は一切付いていなかった。
鍾乳石がごつごつと上から垂れ下がっているので、ちゃんと上も注意して歩かないと危険だ。



清龍洞入り口にて。

しばらく行くと少し開けた空間に出た。
天井を照らしてみると、むっつり顔のこうもりが至る所にぶら下がっていた。
こうもりはまるで洞窟の一部のように始終びくともせず、けっこう笑って話したりや、
M田さんが一人で遭難者ごっこをしていたりもしたけど、ひたすら無視だった。
その後目白小屋に向かう。風が強く、細かい雨が顔に吹き付けられる。
歩いていると少し暑いぐらいだったので、顔の上で跳ねる雨粒が心地よく感じられた。
今日の平尾台は昨日見たものとは全く違う様相で、またきれいだった。

合宿も終わりに近付いている。
目白小屋では矢野さんがコーヒーを作って下さったので、ありがたく頂いた。


矢野さんにはぜひまた会いたい。そして3日間お世話になった目白小屋を後にする。
昼食を食べるためにレストランを探したが、どれも営業時間であるはずなのに「準備中」。
うちらが来るのを予想してのことだろうか。 結局「自然の郷」という観光地のレストランで昼食を食べた(ちなみに客が全くおらず貸し切り状態だった)。

そして迎えに来てくれたカルスト号で高速バス乗り場『石原町』へ向かう。
そこからなかたに号に乗りついで天神バスセンターへ向かった。
このルートは安くて速いので、一番お手頃のようだ。
バスセンターにたどり着いたワンゲラーたちは、散り散りに家路へと向かった。

*感想*
今回の合宿では危険なところも多々ありましたが、
大けがをする人もなく終わってよかったです。
洞窟探検は正直めちゃくちゃ楽しかったです(特に千仏洞)。
次行くときは万全の準備をして行きたいです。
またこの合宿のもう一つの目的は山食の開発ということでしたが、
どのメニューもおいしく、
山食の新たな可能性が開けたんじゃないかと思います。
平尾台には次は野焼きのときか、夏に行きたいです。


洞窟めちゃくちゃ楽しそうだね〜。
でも写真を見るとちょっと怯んじゃいます。凄いわ。(カミムラ)