九州大学ワンダーフォーゲル部【活動レポート】   

2012年 日本縦断自転車旅行

2012年 7/14~17、8/4~26、9/1 ○パーティ:しみず
文:しみず



●はじめに
この旅行にするにあたり、4年前の上芝さんの日本縦断活動レポート、2年前の大倉さんの日本縦断の話を参考にさせて頂いています。ありがとうございます。


1日目

福岡県福岡市→鹿児島 大泊キャンプ場 70.19km

 福岡から輪行で鹿児島へ向かう。大雨の影響で在来線が途中で動かなくなったが、新幹線と特急を乗り継ぎ、予定から大幅に遅れて鹿児島中央駅へ。 そこから垂水へのフェリーに乗った後、22時すぎから佐多岬手前のキャンプ場へ向けて夜間行軍。 キャリアに荷物を積んで走るのは初めてだったが、登り坂はスピードが出ず苦しかった。 途中から道の灯りはほとんど無くアップダウンもあり、なんだか精神的に辛い。キャンプ場には2:30着。そこそこに人がいた。ちなみにこのキャンプ場は無料である。 テントをたてて3:00就寝。初日からハードだった。

2日目

鹿児島 大泊キャンプ場→鹿児島県 大隅横川駅 155.28km

 5:00すぎに起床。夏のテントは暑い。起床後、この旅最初にして唯一の自炊を行う。食べ終わってから大阪からのチャリダーに話しかけられる。 佐多岬に行くらしく、一緒に行くことになった。佐多岬ロードパークの開園まで時間があったので、適当に散歩をしていたらバイクの人たちにカレーライスをもらった。 2度目の朝食だったが、有り難くいただく。
 佐多岬へはかなりのアップダウンがある。キャリアの荷物ははずしていたが、途中ペダルを踏み込めないので自転車を押して歩いた時があった。 佐多岬はなかなか景色が良かった。キャンプ場に戻った後、荷物を回収しチャリダーと別れて出発した。


↑佐多岬からの景色

 途中まで昨日通った道を逆走する。この日は快晴でとても暑かった。14時くらいに公園で昼寝をした。 少し涼しくなってから出発したが、それでも暑い。頭がぼーっとする。垂水で前輪が針みたいなのを踏み、パンク。日陰で修理をすると体調も回復した。 19時過ぎに国道10号から223号へ。ここから登り坂になるが傾斜は緩やかなところが多かった。途中の川沿いで温泉街を通ったが、ここは雰囲気が良かった。 明かりが足りず写真を撮れなかったのが残念である。22:00前に大隅横川駅。意外と町が大きい。駅前の公園みたいな所で就寝。

3日目

鹿児島県 大隅横川駅→熊本県 道の駅鹿北 188.28km

 4:45起床。この日はアップダウンが多い。伊佐まではわりと平坦であったが、そこからの国道268号はやたらと登る。 登坂車線の3回連続は心が折れそうになった。あと1回あったらやばかったかもしれない。結局この峠は標高490mくらいだった。 そこから8kmくらいはずっと下り。これは楽しかった。
 水俣で国道3号に合流。相変わらず走りにくい。日奈久、竜北で通り雨にあい、1時間くらいずつ雨宿りをした。 18時前に熊本に着いたが、雲行きが怪しかったので観光はせずに出発した。自転車道にむかったが、途中土砂崩れで使えなくなっていた。 3号線に戻る途中で土砂降りになる。コンビニで1時間ほど雨を眺めて過ごしたが、止みそうにないのでカッパを着用して出発。2時間くらいで雨はやんだ。 21:20に道の駅鹿北に着いた。ここは24時間の休憩所があって寝やすい。22:00に就寝。

4日目

熊本県 道の駅鹿北→福岡県福岡市 72.01km

 2:00起床。天気が午前中までは崩れない予報なので早めに出発する。4時前に八女で朝食をとる。睡眠が足りないからか体が重い。 7:40に福岡の自宅に到着。予定より早く着いたので、サボるつもりだった授業に出席することができた。



●試験などで2週間ほどあく。これは個人的な理由で日程が確保できなかったことによる。

5日目

福岡県福岡市→山口県 四郎ケ原駅 120.70km

 福岡の自宅から門司にむかって国道3号を走る。何回通っても自転車では走りにくい。小倉からはR199を使ってみたが、そこそこに走りやすかった。 門司港で焼きカレーを食べてから、関門海峡の人道を通って下関へ。下関からの国道9号は走りやすい。長府で少し観光。 小月で夏祭りと遭遇したが、眺めるだけで通り過ぎた。19:00前に四郎ケ原駅に到着。この辺りの田舎っぽさが個人的には好きである。 終電まで時間をつぶした後22:00に就寝。待合室は虫が多かったので駐輪場で寝た。

6日目

山口県 四郎ケ原駅→島根県 道の駅ゆうひパーク三隅 148.89km

 5:20起床。暑くもなく虫も少なく、意外とよく眠れた。6:15出発。8:30から秋芳洞で観光をする。ここは素晴らしかった。 9:30に秋吉台へ出発したが、峠をひとつ越えた所で道の間違いに気づき、もう一回峠を越えなおした。多少へばりつつも正しい道で秋吉台へ。 けっこうきつい傾斜だったが景色は良い。萩に13時過ぎに到着。ここでも少し観光した後に出発。
 ここからずっと日本海側を走る。海岸線を走っていると、車から子供が手を振ってくれた。これは嬉しい。 夕方にトンネルを通りすぎると土砂降りになっていたことがあり、急いで近くのスーパーで雨宿りをした。 少し進むと、道の駅ゆとりパークたまかわで夏祭りをやっていたので、出店で食べ歩きをした。
 19:30頃鎌手駅付近で本州で初めての旅チャリダーとすれ違う。互いに手を挙げて挨拶をする。最後に少しだけ雨に降られながら20:20に道の駅ゆうひパーク三隅に到着。 ここは蚊が多くあまり眠れなかった。

7日目

島根県 道の駅ゆうひパーク三隅→島根県 十神山なぎさ公園 184.94km

 4:00起床。この日は予定よりも行程が長くなった。5:00過ぎに出発するが、すぐに突起物を拾い後輪がパンク。この時は何も考えずに修理をした。
 ところで自分は旅行中にほとんどパンクしたことがなかったので、実は携帯空気入れを使用するのがこの旅行が初めてだった。 あまり空気が入ってないような気もしたが、こんなものなのだろうと思って出発した。
 9:00に温泉津温泉で温泉に入った。町並みも気に入ったが、この温泉もなかなか良かった。 温泉を出た後、受付の人が親切に石見銀山や温泉津の観光を勧めてくれたので、予定を変更して石見銀山に行くことにした。 12:00前に石見銀山に到着。予想よりは登らなかったが、非常に暑かったので気分が悪かった。昼食をとって休憩をしてから観光。 ここの町並みも雰囲気が良い。昨日あまり眠れず、非常に眠かったため珈琲屋に入った。知らずに入ったが、なんだか有名店らしかった。 店員が面白い人で、帰りがけに少しサービスをしてもらった。有り難い。
 16:20に出雲大社着。本殿は60年に一度の遷宮中で見れなかったが、特に気にせず旅の安全を祈願し出発。 18時過ぎに宍道湖手前で食事。客が自分一人だったからか、やたらとサービスをしてくれた。2人前以上はあったと思う。 今日は親切な人に会うことが多く、とても嬉しい。宍道湖で2回パンクした。この時点でもなんだかよくパンクするな、くらいにしか思ってなかった。 20:00に松江着。ここらへんは平坦で走りやすい。21:20に十神山なぎさ公園に到着。ここは予約が必要だが無料である。キャンプ場は自分だけだった。 テント設営中に野犬がキャンプ場に飛び出してきて、死ぬほどビビった。夜中に雨が降ったのでテントにフライをかけたが、とても暑かった。

8日目

島根県 十神山なぎさ公園→兵庫県 道の駅あまるべ 150.66km

 5:00起床、6:30発。この日も日本海側を走る。右手に大山が見えたが、終始雲がかかっていた。 道自体は走りやすいが、ずっと向かい風だったので体力は結構消耗する。海岸線に風車が多いのが印象的だった。道の駅がちょうど良い間隔にあって休憩しやすい。
 晴れている日の昼は暑いので、長い休憩をすることが多いが、この日は休憩するようなところが見つからず、大いに困る。結局そこら辺の峠道の歩道で休憩。 こんなところに誰も来ないだろうと木陰で昼寝をした。涼しくなってから出発。
 鳥取市街手前の道は少し走りづらかった。鳥取市街は特に何もすることなく通過。自転車道で鳥取砂丘に向かう。その途中で後輪がパンクした。 チューブを換えて、空気を入れ直しているときに異音に気づく。よく調べると空気入れ本体から空気が抜けていた。 ある一定以上は空気が入らなくなっていて、空気圧が足りてなかったのだろう。道理でよくパンクする訳である。
 空気入れが売ってそうな店は近くには鳥取市街くらいにしかない。結構坂を登っていたので戻るか悩む。悩んだ挙げ句進むことにした。まあなんとかなるでしょ…。
 砂丘には17時すぎについた。予想よりは大きかったからそこまでガッカリはしなかった。そこから海沿いを走るが、食事をとれそうな所が見当たらない。 コンビニも無い。仕方なく夕食は食べずに走る。20:30くらいに久谷駅についた。ここで野宿する予定だったが、寝れそうな所が無かった。 やりたくなかったが夜間行軍をすることにした。しかし、峠をひとつ越えると運良く道の駅あまるべがあった。 持ってる地図には載っていなかったから、最近できたのだろう。この日はここで就寝。ちなみに餘部橋梁はただのコンクリートの橋になっていた。

9日目

兵庫県 道の駅あまるべ→福井県 道の駅シーサイド高浜 143.50km

 蚊が多くて一睡もできず、3:00出発。もちろん真っ暗。そして急傾斜な坂ばかり。峠を下ったらすぐにまた峠。 当然のようにコンビニは無い。旅行中最もきつい箇所であったと断言できる。
 5:00頃に疲れてペダルを漕げなくなり、非常食を食べた。城崎温泉には6:00に到着。久しぶりにコンビニを見た。 ここからも150mくらいの峠が3つくらいあり、なかなかきつかった。最後の峠を越えると京都府に入る。この先はずっと平坦で有難かった。 昼前に天橋立で観光。舞鶴で一度リム打ちをした。16:20に道の駅シーサイド高浜に到着。 とても眠かったので併設していた温泉に入り、休憩室で仮眠をとった。22:00の閉館で道の駅の休憩室に移動し、ふたたび就寝。

10日目

福井県 道の駅シーサイド高浜→愛知県 北名古屋市 151.64km

 2:00起床、3:00発。昨日と違い、睡眠は充分とれた。国道303号で琵琶湖に向かう。傾斜は緩やかで、標高200m近くまで登りであることに気づかなかった。 コンビニで栄養ドリンクを摂取する。このおかげかこれから先は楽に進めた。琵琶湖は北側を迂回した。木之本のコンビニで元気そうなお爺さん2人組が話しかけてきた。 おもしろい方々だった。関ヶ原までの道は傾斜が緩やかで、岐阜へは傾斜のきつい下りだった。途中、関ヶ原ウォーランドという東海随一のB級スポットを訪れた。 興味のある人は一度行ってみることをお勧めする。16:00に実家着。



●1日休息。携帯空気入れは修理したら六角レンチ一本で直った…。

11日目

愛知県 北名古屋市→岐阜県 道の駅白川郷 150.18km

 6:00過ぎに実家を出発。日本海側へ向けて走る。分水嶺までは緩やかに登る。郡上八幡で観光。いい感じの町並みであった。 昼過ぎ、道の駅大日岳手前でチャリダー集団に出会う。ペースが丁度良かったので後ろを着いていく。雨が降り始めたので道の駅で休憩。 チャリダーのうちの一人としばらく会話する。ちなみにこの道の駅のソフトクリームはとても大きかった。 デフォルトの大きさなのか従業員の腕の問題なのかは定かではない。
1時間くらいで小雨になったので出発。すぐに分水嶺に到着。標高は800mを越えていたが、傾斜が緩い所がほとんどなので割と楽だった。 分水嶺からは概ね下り。日没前に白川郷に到着し、少し観光。到着が遅く、閉店を始めていた店が多く少し残念。18:30に道の駅白川郷に到着。この日は早めに就寝。

12日目

岐阜県 道の駅白川郷→富山県 園家山 144.32km

 4;30過ぎに起床。標高は500mくらいでかなり寒かった。霧も出ていたので雨具を防寒具として着用し5:15に出発。 下りばかりと予想していたが、登りも多くかなり疲れた。9:00に砺波着。山を越えてやっと道が平らになった。ついでに天気もよくなり気分は良い。 昼頃、富山着。富山ブラックを食べにいった。前日にカメラのバッテリーが壊れたので、市内で買い替えておいた。
 14:00頃再び日本海側に出る。これから先、青森までずっと日本海を左手に走る。16:30に園家山着。このキャンプ場は人がいっぱいいた。 適当な場所にテントを設営し、食糧調達にでかける。キャンプ場の近くに店が無く、けっこう自転車を漕いだ。自分以外は家族連ればかり。 周りは楽しそうにBBQなどをしてる中、テントの中でコンビニ弁当を食べてさっさと寝た。

13日目

富山県 園家山→新潟県 道の駅良寛の里わしま 156.11km

 4;45起床。雲行きは怪しい。テントを撤収して、水を汲む。このキャンプ場は湧き水があってありがたい。 5:40に出発し、9:00くらいに親不知を通過した。トンネルばかりで自転車の通行は危険に感じたが、この辺りにこれ以外に道は無いので選択肢はない。 糸魚川から自転車道を走るが、雨宿りなどで通り抜けるのに時間がかかった。この自転車道はよく整備されていて走りやすかった。 天気は悪いが、親不知からは平坦でアップダウンがほぼ無い。そういう訳で普段は雨の日はテンションが下がるが、この日は機嫌は悪くなかった。 18:30に道の駅良寛の里わしま着。道の駅手前の田舎っぽさが良い感じ。道幅は広く平坦で、良く記憶に残った道だった。 到着後に土砂降りになったが、行動終了後なので関係なし。休憩所は3人組の高校生チャリダーに譲り、外で就寝。雷がたまにうるさかった。

14日目

新潟県 道の駅良寛の里わしま→山形県 道の駅あつみ 155.55km

 4:40起床。雨はよく降っている。5:30に小降りになったので出発。10:00に新潟市街を通過。この時には雨は止んでいた。 新潟は平らなところが多く自転車では走りやすい。13時頃に温泉に入って休憩。少し涼しくなってから出発。夕方に村上市街着。観光客が多かったのでさっさと進む。 17:30に道の駅笹川流れに到着。ここも人が多く、野宿はできそうもなかったので30kmほど離れた道の駅に移動した。19:30に道の駅あつみ到着。 24時間の畳敷きの休憩所があり、隣にコンビニがあって便利がよい。先客が3人いた。徒歩旅行の人とバイクの人で、旅行の話を聞いたりした後、21:30就寝。

15日目

山形県 道の駅あつみ→秋田県 道の駅てんのう 172.60km

 4:30起床、5:00発。バイクの人は先に出発していた。この日はゆったりとしたアップダウンばかりでずっと右手に鳥海山、左手にたまに日本海。 非常に単調である。集中力が落ちて道路の大きい穴ぼこに、後輪を落っことしてパンクした。秋田県では道端でアイスを売っているのをよく見た。 多分名物なのだろうと思い、パンクの修理のついでに食べてみた。 その際に売り子のおばちゃんと会話をしたが、方言がよくわからず、あまり話が通じてなかったように思う。
 17:00に秋田市街着。北海道の地図を入手する。秋田からは海沿いの道を走った。とても走りやすく、追い風でもあったので素晴らしく速かった。 18:30に道の駅てんのう着。今まで訪れた中で一番大きい道の駅だった。池や展望タワーまであるのには驚いた。道の駅敷地内のバス停で就寝。

16日目

秋田県 道の駅てんのう→青森県 青函フェリー 210.06km

 4:30起床、5:00発。雨が降っていた。6:00大潟。両脇に防風林がある直線路が続く。それ以外は何も無い。 途中で雨が強くなったが、遮蔽物が何もないので雨宿りもできずそのまま進む。大潟は1時間半くらいで抜けた。 9:00くらいに道路脇で昨日と同じくアイスを売っているのを見て驚く。辺りは土砂降りである。パラソルひとつの下で販売しているので、雨は防ぎきれてないと思う。 ついでに客も来ないと思う。この旅行中一番驚いたかもしれない。
 昼前に後輪がパンク。雨の中チューブを換える。テンションは最低に近い。ここら辺では、右手に白神山地があるはずだが、雲がかかっていて見えなかった。 14時頃、休憩中にタクシーの運転手に十二湖の観光を勧められる。この時は雨が止んでいて少し機嫌が良く、ちょっと行ってみることにした。 話を聞く限りでは、すぐに行って帰れそうであった。
 行ってすぐに後悔した。とんでもなく登る。最初の湖までで勾配10%の坂が4回登場した。それでも途中まで来たのだから、と頑張って進んだ。 3つ目くらいの湖で写真を撮り、さあ次に進むかと走り出すと5回目の急坂が登場。やる気がごっそり無くなる。 結構頑張ったからもういいよね、と自分に言い聞かせ来た道を引き返した。
 16:30千畳敷着。イカがおいしかった。18:00頃に温泉に入ろうとするが、見つけることができずに少し困る。天気予報を見ると夜のうちは雨が降らないらしい。 予定を変更して、夜間行軍をして次の日の朝に北海道に上陸することにした。真っ暗の中漕いで23:00前に青森着。電源確保のためネットカフェに入る。 PCで天気予報を確認すると北海道南部の降水確率は0%。最近雨が多いのでこれは嬉しい。1:00にフェリーターミナルへ。フェリーで就寝。

17日目

青森県 青函フェリー→北海道 蘭越町ふるさとの丘リンリン公園キャンプ場 144.04km

 6:00に函館にフェリーが着く。けっこう寒い。天気はかなり怪しい。本当に降らないのだろうか。函館から少しアップダウンがあったがたいしたことはなかった。M
 ところで北海道は旅の人が多い。チャリ、徒歩、リヤカー、種類も様々である。チャリダー同士は手を挙げて挨拶するが、北海道ではバイクからも手を振られることも多い。 なので信号が少なく、直線路の多い北海道でも走行中に退屈になることは少ない。
 長万部までは追い風で走りやすかったが、長万部手前で雨に降られる。降水確率0%とは一体なんだったのか。1時間くらい雨宿り。 長万部を通り過ぎたあたりで車の中から子供に応援される。うれしい。16:30に道の駅らんこし・ふるさとの丘着。 隣接のキャンプ場でテントを設営し、この日は早めに就寝。ちなみに宿泊にお金を払ったのはこれが初めて。

18日目

蘭越町ふるさとの丘リンリン公園キャンプ場→石狩市 ライダーハウス能量寺 144.21km

 4:20起床。実はこの旅行中寝袋は持たずにシュラフカバーのみで過ごしていたのだが、さすがに北海道は寒くこれまでは枕として使用してきた防寒具を夜に着込んだ。 朝も寒かったので、防寒着を着たまま出発。この日は久しぶりに晴れだった。午前中は緩やかなアップダウンの道が多かった。11:00に余市着。 昼食をとり自転車に戻るとパンクしていた。穴が小さく見つけられなかったので、チューブを交換。13時半頃に小樽。運河を少し見て出発。
 銭函で快調に飛ばしていると、後輪が破片を踏んでパンク。さっき換えたばかりなのに。なんだか悲しかった。17:30に能量寺着。 どこからどう見てもお寺だったが、ライダーハウスもやってるらしい。この日はここに宿泊。後で滋賀からのバイクの人が1人やってきて、きれいな6畳間に2人だった。 同年代だったので大学の話などで盛り上がった。近くの温泉に入ったあと就寝。ここの宿泊は無料。非常にありがたい。

19日目

石狩市 ライダーハウス能量寺→留萌市 ライダーハウス 留萌みつばちハウス 131.96km

 4:50起床、5:30発。小屋の中は暖かかった。この日のはじめ2時間くらいは向かい風で速度は出ない。道を曲がってからは追い風になり、この日は非常に楽だった。 鶴沼で前後輪が仲良くパンク。何かを踏んづけたらしい。修理して進む。
 13:30くらいにひまわりの里で少し観光。ひまわりいっぱい。人もいっぱい。人ごみは嫌いなのでさっさと出発した。ずっと追い風で予定より早く留萌着。 16:00にライダーハウスに入る。丁度よく夜にライダーハウスの祭りがあるらしく参加させて頂いた。そこではご飯がいっぱい食べれて嬉しかった。 チャリで日本一周した人もいた。その方に聞いた所によると、自分の自転車は後輪のタイヤが細すぎるらしい。28Cか32Cにするとパンクは減るとのこと。 この方は同時に登山家でもあり色々とアドバイスを頂いた。また普段接点の無いバイク旅の人などとも会話できて楽しかった。 バイクの人に稚内の宿を紹介してもらったので、予定を変更して次の日は稚内まで行くことにした。この日は21:30くらいに就寝。

20日目

留萌市 ライダーハウス 留萌みつばちハウス→稚内市 漁師の店 183.75km

 4:00過ぎに起きるが夜半からの雨が止んでいなかったので二度寝。5:20に起床し、布団を元に戻して出発の準備。既に起きていた人には挨拶をして出発。 この日は行程が長い。雨は降ったりやんだり。小雨なので雨具は着用しなかった。苫前から天塩にかけてはけっこうアップダウンがあった。11:00前に100kmを走った。 かなり良いペース。電話で予約を入れると、17:30までに着かなければいけないらしい。天塩を12:00過ぎに出発し、道道106号でサロベツ原野に入った。 多分旅の中で最も北海道らしい道だったと思う。70kmほど店は無い。むしろ原っぱしかない。向かい風で小雨の中自転車を漕ぐ。 風景は左手の利尻島の位置が少し変わるくらいである。気分的にはずっと同じ場所を走っている感じ。人にも全然会わない。結構きつい。 結局サロベツ原野を抜けるのには4時間くらいかかった。稚内手前で日本最北端の温泉に入った。 17:00に漁師の店に到着。17:30に夕食を頂いた。とても美味しかった。洗濯機を借りて洗濯をした。
 そういえばオオクラさんは日本縦断旅行中の温泉・洗濯代が1500円もしなかったらしい。聞いた時は大笑いしたが、自分もここまでで1800円もつかっていなかった。 意外と何とかなるものである。夜はオーナーや宿泊の人とお酒を飲んでお話し。自分以外は全員バイクの人だったが楽しく会話をした。22:00前に就寝。

21日目

稚内市 漁師の店→浜頓別町 クッチャロ湖畔キャンプ場 98.00km

 6:00に起床。7:00過ぎに朝食を頂く。品数も多くおいしかった。洗濯物を回収し、布団をたたんでから8:20に出発。 オーナーが出発を見送ってくれた。良いところだった。
 今日の目的地は宗谷岬である。この旅行の目的地とも言える。ずっと強い追い風で走りやすい。10:20に宗谷岬に到着。天気は良くなかったがそんなことは気にならなかった。


↑そういう訳で日本縦断を達成。

 佐多岬から2945km。長かった。記念撮影をして、11:00に出発。次の目的地、足寄に向けて北海道を時計回りに進む。 さっきまでの追い風が今度は向かい風になり、かなり苦しかった。
 猿払で道を外れてエサヌカ線に入った。ここの眺めは素晴らしかった。北海道で一番気に入った景色だと思う。浜頓別には16:00前に到着。 キャンプ場から町は近いので買い出しがしやすかった。ここの夕日は綺麗らしいが、残念ながら曇っていたので見れなかった。20:00就寝。

22日目

浜頓別町 クッチャロ湖畔キャンプ場→興部町 道の駅おこっぺ 106.52km

 4:30起床、6:00発。この日は久しぶりの快晴。しかしあまり観光するような場所はない。途中で昨日も会った2人組のチャリダーと会話。北海道一周中らしい。 14:30に興部に到着。ここの道の駅で廃線になった電車の車両に泊まれるのだが、受付はまだやっていなかった。適当に周辺をぶらついた。 ソフトクリームを2つ食べた。ちなみにこの旅行中に食べたソフトをカウントすると、全体で12個だった。ソフトクリームハンターへの道にはまだまだ遠い。 道の駅で千葉からの高専のチャリダーと会話する。彼も道の駅で宿泊するらしい。宿泊の受付後に情報交換をしつつ風呂と食事。 彼はこの後礼文島で、噂に聞く桃岩荘YHにいくらしい。ご苦労である。21:00に就寝。夜中にトイレに起きた時の星空が綺麗だった。

23日目

興部町 道の駅おこっぺ→網走市 137.81km

 4:20起床、5:00出発。午後から雨らしいのでさっさと進む。この日は追い風で進みやすかった。再び11:00前に100km達成。 サロマ湖の周りを走るが天気が良くないので眺望はいまいち。13:00過ぎに網走着。雨が少し降っていた。この日はこれで行動終了。友人宅にお世話になる。

24日目

網走市→標茶町 多和平キャンプ場 103.51km

 8:30発。10:00過ぎに美幌着。美幌峠へ向かう。傾斜はたいしたことないので休憩なしで峠を登りきった。展望台は雨で景色はあまり良くなかった。 ここの名物のあげいもを食した後、屈斜路湖を左手に下る。多和平キャンプ場に16:00前に到着。360°の草原が広がって良い感じである。 キャンプ場で初めて女性の旅チャリダーに会った。道東を回っているとのこと。20:00過ぎに就寝。

25日目

標茶町 多和平キャンプ場→音別町 パシクルPA 120.52km

 5:30起床。霧雨という感じの雨。周りの視界は無く、走っていると濡れる。地図の読み間違いから間違った道を走ったが、問題なく元の道に合流。 雨は10時くらいには止んでいた。釧路に行く途中で釧路湿原の展望台へ行った。途中から舗装が悪く、押して歩く。天気はよくないので展望はそこそこ。昼頃に釧路着。 久しぶりの大きな街であった。昼食を食べて出発。17:00前にパシクルPAに到着。海辺のパーキングエリアだが本当にキャンプをしてよかったのだろうか。 23:00過ぎにテントで寝ていると地震があった。すぐに飛び起きる。揺れは結構長く続いた。海から20mくらいしか離れていないので少し不安である。 携帯で調べると震度は5弱だったが、津波の心配は無いらしいので再び就寝。

26日目

音別町 パシクルPA→足寄町 九州大学北海道演習林 100.46km

 5:40起床、6:40発。今日も霧雨だった。9時前に浦幌着。そこから北に向かう道に外れる。この道は走りやすく、景色も良かった。 途中でセンチュリーレースをしている集団に追い抜かれた。本別手前でとうもろこしを買って食べた。おいしかったのでもう2本買っていく。 13:00前に足寄温泉に入った後、道の駅へ行った。そこで日本一周中の台湾人チャリダーとしばらく会話。日本語のうまい人だった。 ちなみに自分の中国語はさっぱり通じなかった。発音が悪いのだろう。16時くらいに演習林に向かった。この日はこれで行動終了。



●ここで6日間、農学部の実習を挟む。

27日目

足寄町 九州大学北海道演習林→帯広市 JR帯広駅 73.95km

 8:40出発。今日で旅行が終わると思うと寂しい。本別、幕別を経由して13:00過ぎに帯広駅着。平坦で走りやすかった。 時間が余ったのでばんえい競馬を見に行った。3レース終わった後、帯広駅に戻り、輪行して千歳へ。長かった旅もこれで終わりである。


 次の日に福岡への飛行機に乗った。自転車では3週間以上かかった距離も飛行機ではわずか2時間。 この次の日には食糧買い出し、2日後には中央アルプス合宿の出発が待っている。合宿が晴れてくれることを祈りながら飛行機でゆっくりと眠った。


 以上で活動レポートは終わりです。とても楽しい旅でした。機会があればぜひ北海道に行ってみてください。 長いレポートでしたが読んで頂きありがとうございました。