九州大学ワンダーフォーゲル部【活動レポート】   

2011年 夏 壱岐・対馬縦断リヤカー

2011/09/22~27
○パーティー 壱岐;6人 対馬;3人
文:いいざわ、いび、あきやま

コース

9月22日 16:00箱崎部室→20:35博多埠頭〜23:00郷ノ浦港(フェリー)→弁天崎公園
9月23日 8:30弁天崎公園→岳ノ辻→印通寺→14:30筒城浜キャンプ場
9月24日 8:00筒城浜キャンプ場→原ノ辻遺跡→壱岐の蔵酒造(酒蔵見学)→14:30芦辺港(壱岐のみ参加は博多埠頭へ)
9月25日 2:25芦辺港(対馬から参加は0:10博多埠頭)〜4:45厳原港(フェリー)→美津島町鶏知→万関橋→16:30豊玉町・神話の里自然公園
9月26日 6:30神話の里自然公園→峰町→18:00棹崎公園
9月27日 7:30棹崎公園→上県町佐須奈→15:05比田勝港〜20:55博多埠頭(フェリー)

●壱岐編

22日(木)

 16:00箱崎部室前にて詰め込み作業を開始した。それほど大きくはないリアカー「キャサリン」に全員分の荷物を詰め込んでゆく。


     ● ほぼ初見の部室。蚊が多い          ● 6人分の荷物+もろもろ
 各自夕飯を済ませた後でいよいよ博多埠頭に向けて出発。途中ルミエールでの買い出し を挟み、1時間近く歩いてようやくフェリー乗り場に到着した。あたりは既に真っ暗だ。


● 夜でもにぎやかな博多埠頭

20時35分、先輩方に見送られフェリーは博多埠頭を後にした。23時に船は郷ノ浦港に到 着。ビバークに最適な公園があるということでそこに向かった。しばらくしゃべったり天 体観測をしたりと思い思いの時間を過ごしたあと、ベンチでシュラフにくるまり眠りについた。


9/23(金)

 寒さで目が覚める。日は既に昇って、秋晴れを予感させる空が広がっていた。
  いよいよ壱岐リアカー発進!まずは商店街でお買い物♪


● 買い出し終えて戻ってきたらこの状態

 この日の目的地は、壱岐最高峰である岳の辻。どんな急登を登るのかと思いきや…


● ビバークした公園より…思ったより緩やかで安心^^

 頂上の展望台からは壱岐の島が一望できた。


● 中央に見えるのが郷ノ浦港

● 壱岐の地図。右上「芦辺港」に向かっています

 1午後からはキャンプ地である筒城浜へ。みんなで交代してリアカーを引いた。引く人に あまり負担をかけないようにするため、上りでは後ろからも押し、下りではロープを引っ 張って速度を調節する。はじめはコツが掴めず荷物ごとひっくり返りそうになったが、だ んだんと安定して引けるようになった。


● 筒城浜到着

 筒城浜は草に覆われた広いキャンプ場だった。各自銀マットを枕に寝転ぶ。休息を取っ た後はビーチへ。水着を持ってきていなかったので服のままで泳いでみた。初めての経験。


● 大倉さんとオークラ城

 砂遊びに興じた後はお楽しみのバーベキュー。闇の中ヘッドライトに照らされた肉に食 らいつく。特に壱岐牛はあっさりしていてとても美味しかった。マシュマロやうまい棒も 網の上で焼いてみた。美味。
 食後はスイカ割りをしたり天体観測をして過ごした。壱岐では本当にたくさんの星を目 にすることができたので、星座早見版や双眼鏡を持ってくれば良かったと少し後悔した。


9/24(土)

 翌日。今日も本当にいい天気。


● お手本のような巻雲が愛おしい

 9時過ぎ、筒城浜を後にして北進する。この日は原の辻遺跡という弥生時代の遺跡に立 ち寄り、その後酒蔵見学をして、お昼過ぎには壱岐のゴール地点である芦辺港に到着する という、らくちんな計画のはずが…


● これは…


● お昼寝に最適じゃないか!

 遺跡は、物見櫓や高床倉庫、首長の家など、細かく再現された多数の建物から成ってい て、しかもほとんど出入りが自由だった。竪穴住居にお邪魔したり櫓に上ったりして、各 自昼寝を楽しんだ。こうして、15分ほどの予定が、気がつけば1時間近く経過していた。
 ちょっと急ぎ足で次なる目的地、酒蔵へ。長くてきつい上り坂を何度か越えて1時間ほ どリアカーを進めると、やがて建物が見えてきた。
 工場には蒸留や貯蔵のための巨大な装置があった。施設を見学させていただいた後は試 飲タイム♪昔ながらの度数の高いお酒から、飲みやすい女性向けのリキュールまで様々だった。
 13時ころ酒蔵を出発。工場から港までの道は緩やかな下り坂で、景色を楽しみながら楽に進むことができた。


● すすめー

 14時半には芦辺港に到着した。途中のスーパーで買った食材でサンドイッチを作ってちょ っと遅めのお昼ご飯を食べる


● 焼き肉のたれがケチャップ代わり

  16時15分、井樋さんとキャサリンに見送られ船が出港した。


● さようなら、壱岐! さようなら、井樋さん!


● 夕方、博多到着

本当にあっという間の3日間でした。

(文・写真 いいざわ)

●一人ぼっちの壱岐編

 壱岐のみ参加の5人と港で別れ、1人寂しく壱岐に残ったわたくしイビ。今回壱岐・対馬 通しでの参加は自分だけである。対馬行きのフェリーが出る2:25までの10時間、いかに して過ごそうか。フェリー乗り場は1:30まで閉鎖するとのことなので、なんとかして外で 時間を潰さなければならない。初めは今回通っていない島の北部を回ろうかと考えたが、 明日からの対馬のために体力を温存したかった。港の周りを小一時間散策した後、スーパ ーのベンチに座って文庫本を読みながら、21:00の閉店時間まで粘った。スーパーが閉まっ てからは辺りほんとに何も無いので、屋根つきのベンチを見つけ、シュラフにもぐってひ とまず寝た。風が吹いて寒かったが、思いのほかよく眠れた。傍で漁師が漁の準備をして いたが、僕の存在に気づいていただろうか?
 1:30、1人キャサリンを引いてフェリー乗り場に向かった。真っ暗で人気のないところに、 ターミナルの明かりだけが確かに灯っていた。シーンと静まり返った乗り場で、乗船の手 続きを受けた。時間帯のせいか、無愛想に応対されあまり気分は良くなかった。


● 壱岐→対馬の乗船券

 2:20、定刻にフェリーが入港した。壱岐下船の乗客・車両をさばいた後、1組の老夫婦と ともにフェリーに乗り込んだ。こうして壱岐の旅は静かに終わった。

船内で対馬から参加の新たなメンバー2人と合流し、雰囲気一新、これからの旅に胸を躍らせた。

(文・写真 いび)


●対馬編

25日(日)

 対馬のみの参加の2人は25日0:10博多埠頭発のフェリーで厳原港へ向かう。壱岐から の参加の井樋さんは芦辺港から同じフェリーに乗り込む。
 休日であったためかフェリーはとても混雑していて寝苦しかった。

 25日AM5:30少し日が出てきたころ厳原港を出発し、この日のキャンプ予定地である神 話の里自然公園を目指す。


対馬の北部と南部をつなぐ万関橋で記念撮影。ここはもともと陸続きで昔海軍の軍艦が出 入り出来るように開削されたんだとか。


PM4:30神話の里自然公園に到着。管理人さんがいなくなる前に何とかたどり着けました。


26日(月)

この日のキャンプ地である棹崎を目指して出発。


PM6:00を過ぎたころ棹崎公園に到着。この公園たどり着くまでの上り坂が急で長いうえに、 公園の入り口からキャンプ場まではこれまた急な下り坂でした。ぎりぎり日没に間に合い ました。ちなみに棹崎は日本最北西端


棹崎公園手前、一面黄金に色づいた水田を突き抜ける長い直線路


棹崎公園到着、微妙に太陽が見える。


うっすら韓国も見えました。


この日の夕食キムチチム。おいしくできました。


27日(火)

いよいよ最終日。フェリー乗り場の比田勝港を目指す。


異国の見える丘らしい。あいにくこの日は雲が多く、見えなかった。

14:00頃比田勝に到着。


さよなら対馬!!

(文 あきやま 写真 あきやま・いび)


感想
 対馬は初めてだったのですが、さすがに大きな島なので、思っていたよりしんどかった です。でも、地元の人はとても優しかったし、景色もきれいで、対馬はとてもいいところ でした。天気も良く、いろんな経験ができて楽しい旅でした。(秋山)

 6日間全日快晴で、最高の旅になりました。のんびりとした島の風景は、日ごろの気忙し さを忘れさせてくれました。そして道行く先々で島の多くの人に励ましの声をいただき、 人の温かさを改めて感じました。また、ゴールの比田勝港に着いた時は縦断の達成感で一 杯でした。夏の締めくくりにふさわしい、思い出に残る楽しい旅でした。(井樋)